artscapeレビュー
しりあがり寿「絵画の存在とその展開について」
2015年02月15日号
会期:2015/01/08~2015/02/13
作者名とタイトルが結びつきにくいが、実際に見るとわからないでもない展覧会。同じような花瓶の絵が壁に11点、床に6点、いずれも額縁つきで展示されている。異常なのは、これらの作品がすべて回転していること。絵を動かすのは人類が長いあいだ夢見てきたことだが、いまどきだれでも動画を撮れるようになったし、いっそ画面そのものを動かしてみたってか。地下のギャラリーでも壁に1点、スポットライトを浴びて回ってる。タイトルの「展開」は「回転」の間違いじゃないか。そういえば以前、しりあがり氏の弟が関わっていたアーティストのオーディションで、絵がガタガタ動く作品があったなあ。
2015/01/09(金)(村田真)