artscapeレビュー

マンガ・ミーツ・ルーヴル

2011年01月15日号

会期:2010/12/06~2010/12/17

BankART Studio NYK[神奈川県]

ルーヴル美術館をテーマにしたマンガ(フランスでは「バンド・デシネ」と呼ぶらしい)の原画展。出品は5人で、日本でも『氷河期』として訳本が出ているニコラ・ド・クレシーや荒木飛呂彦も含まれている。驚くのは、ルーヴル美術館みずからが出版社とともにこれを企画したこと。それだけフランスではマンガの地位が高いのだ。日本ではこうはいくまい。というか、逆に日本の美術館は動員数を稼ぐためにマンガの力を借りているくらいだ。美術館がマンガを力づけるフランスと、美術館がマンガに助けられる日本という構図。この展覧会も2週間たらずの会期なのにBankART始まって以来の記録的な動員だったという。

2010/12/11(土)(村田真)

2011年01月15日号の
artscapeレビュー