2022年12月01日号
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artscapeレビュー

2012年02月15日号のレビュー/プレビュー

玉置順/玉置アトリエ《成田山東京別院 深川不動堂》

[東京都]

見学したときは日曜で、現地は大にぎわいだった。なるほど、ここは宗教が生きていると実感できる場所である。既存部分の本堂を壊さず、むしろうまくとりこみながら、増改築を行なう。梵字をベースにした装飾的な外皮と、舞台装置としてつくられた内部空間を意図的に分離したデザインは、ポストモダン的と言えるかもしれない。変化が嫌われる神社に対し、進化を続ける仏教建築の現在形として興味深い試みだ。室内で行なわれる炎の護摩/祈祷は、太鼓を連打してクライマックスを迎え、凄まじい迫力である。

2012/01/15(日)(五十嵐太郎)

ヴァレリオ・オルジャティ展

会期:2011/11/01~2012/01/15

東京国立近代美術館[東京都]

駆け込みで最終日に訪れた。スイスの建築家、ヴァレリオ・オルジャティは、とても知的な展示を行なっている。高台の1/33の模型群と、床に配した図面、映像、実物(部分)、そして彼を触発してきたイメージ。東京都現代美術館の建築展が提示する「これからの感じ」という雰囲気を見せるタイプとは大きく違う。ジョセフ・コスースのコンセプチュアル・アートをほうふつさせるような仕かけが、われわれの思考に「建築」を喚起させる。

2012/01/15(日)(五十嵐太郎)

堀込幸枝

会期:2012/01/14~2012/01/28

ギャラリー椿[東京都]

おもに色のついたガラス瓶をソフトフォーカスなタッチで描いている。というと静物画を連想するけど、彼女はガラス瓶の部分を省略したりフォルムを変えたりして、ちょっとジョルジョ・モランディみたいに抽象っぽい。でもモランディよりずっと透明感があるのは、何十層と絵具を塗り重ねているからだろう。これも油絵ならではの醍醐味。

2012/01/16(月)(村田真)

新生2012 Vol. 1

会期:2012/01/10~2012/01/21

ギャラリーなつか[東京都]

銀座から京橋に移転後、初めて訪れる。ビルの8階から1階へ。人通りは少なくなったが、作家にとっては作品を搬入しやすくなっただろう。展示室は大中小に分かれていて、銀座より少しコンパクトになったようだ。その第1弾は小泉俊己、高浜利也、母袋俊也の3人展。それぞれ彫刻、版画、絵画とジャンルは異なるが、おそらくトシのつく名前で集めたんじゃないの?

2012/01/16(月)(村田真)

白井忠俊 展──千年螺旋

会期:2012/01/07~2012/01/28

INAXギャラリー2[東京都]

あ、この人も名前にトシがついてる。ギャラリーには大きな円筒が2体デーンと置かれていて、表面には半透明のジェッソでウロコを描いた細長い生き物が円環状にのたうっているので、てっきり辰年にちなんで龍だと思ったら、顔はヘビ。なんだろう、ウロボロスか。壁には緑色の三角形が規則正しく貼りつけてある。螺旋を数学的に図表化したものかもしれないけど、理解するだけの知能も気力もない。

2012/01/16(月)(村田真)

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