2019年09月15日号
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artscapeレビュー

舟越保武彫刻展 ─ まなざしの向こうに ─

2014年12月15日号

会期:2014/10/25~2014/12/07

岩手県立美術館 企画展示室[岩手県]

日本設計が手がけた《岩手県立美術館》(2000)を見学する。ちょっと古典的なデザインだが、いい空間である。地元出身の船越保武展を開催中だった。白眉の作品は長崎26聖人殉教者記念像(今井兼次も登場する記録映像もあり)だが、脳梗塞で倒れた後、左手だけで制作し、優美な造形ではなくなった晩年の作品が鬼気迫る。常設は萬鐵五郎、松本竣介など、やはり地元作家が充実している。盛岡市先人記念館も、国際連盟事務次長にまでなった新渡戸稲造、アイヌ叙事詩ユーカラを研究した言語学者、金田一京助など、内容が興味深い。情報化時代以前の彼らの志しの高さを見ると、現代が劣化しているのではないかと不安になる。

盛岡市先人記念館

記事左上:岩手県立美術館

2014/11/07(金)(五十嵐太郎)

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