2019年09月15日号
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artscapeレビュー

セイアンアーツアテンションVOL.6現代における信仰とは?「私の神さま|あなたの神さま」

2014年12月15日号

会期:2014/10/03~2014/11/23

成安造形大学「キャンパスが美術館」、三井寺、ホテルアンテルーム京都(Gallery 9.5)[滋賀県、京都府]


成安造形大学~三井寺~アンテルームと午前中から車で移動しながら観覧。同大学「キャンパスが美術館」は、のんびり琵琶湖を見渡せる場所だけに、時間や意識、気配といったものをまるで空間にドローイングしたかのような久門剛史作品の余韻を味わうのにはとてもいい。
前田征紀は、三井寺にある湧き水と連動した作品を制作。実物がそこにない、その場所にいないことのほうがより意識の幅を拡張していけるような想像力の感覚を再認識。作品が配置された場所がギャラリーのバックヤードで真っ暗になっていたのも効果的だった。そうして三井寺へ。うかがった当日大法会が行われた後で境内は人も多く、別の写真展が行われていたり、収蔵庫がオープンしているなどあってにぎやかだっただけに、本展は少し地味だった。が、境内で飼われているクジャクとともに静かに佇む前田征紀の宙づりの作品(クジャクとの交流を試みていたらしい)や、お経を安置するための一切経堂、回転式の巨大な八角輪蔵に配された森千裕、金氏徹平の映像作品、シュール気味な居村浩平の映像作品など、展覧会という枠組みをはっきり主張しすぎるものではないが、存在感は強め。アンテルームに向かう頃には日は落ちていた。いっそ最後はここに泊まる、という鑑賞方法も面白いかも。ツアーとしてのしくみの必要性も考えてしまう。

2014/11/02(土)(松永大地)

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