artscapeレビュー
カタログ&ブックス│2014年12月
2014年12月15日号
展覧会カタログ、アートにまつわる近刊書籍をアートスケープ編集部が紹介します。
赤瀬川原平の芸術原論 1960年代から現在まで
2014年10月28日から千葉市美術館での開催を皮切りに全国を巡回する同名の展覧会のカタログ。展覧会オープンの前々日に逝去した赤瀬川原平の60年代から晩年にいたるまでの50年あまりにわたる美術活動を一望する大著となっている。ネオ・ダダ、読売アンデパンダン、ハイレッド・センター、千円札裁判、櫻画報、超芸術トマソンと路上観察学会、ライカ同盟など、その活動は多岐にわたり、さまざまなジャンルを飛び越え、世間を挑発し続けた。篠原有司男、中西夏之、谷川晃一、末井昭、荒俣宏、南伸坊など、彼とともに時代を生き、影響を与えあった豪華な顔ぶれによる証言も収録。
現代美術史日本篇 1945-2014
2004年に東京都現代美術館で開催された「MOTアニュアル2004私はどこからきたのか/そしてどこに行くのか」での著者の出品作《現代美術史日本篇》を下敷きに、その後の美学校での講義を経て、震災後の動向までも含めた改定版が発行された。方法主義という独自の視点で現場から見続けた中ザワヒデキによる「日本現代美術史」。
LIXIL BOOKLET 科学開講!京大コレクションによる教育事始
2014年12月5日から大阪のLIXILギャラリーでスタートした同名の展覧会のカタログ。京都大学総合博物館所蔵の明治期に日本の近代化の過程で科学教育のために輸入・製造された実験器具、模型、標本、掛図を紹介している。
2014/12/15(月)(artscape編集部)