2019年09月15日号
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artscapeレビュー

HARAJUKU PERFORMANCE+SPECIAL:1日目 「サウンド&ビジュアル」

2009年01月15日号

会期:2008/12/20

ラフォーレ原宿[東京都]

日本パフォーマンス/アート研究所代表でキュレイターの小沢康夫が仕掛けたイベントは、パフォーマンスの次代を占うのに格好の場だった。タイトル通り、初日は聴覚と視覚とを同時に刺激する演奏者が集まった。ドラムをコントローラーにしてスクリーンに映るゲームを行なうd.v.dは、演奏と操作のインタラクティヴィティを活用して、画面上のマッチ棒みたいなダンサーを踊らせた。魂の込もるというか魂を込める演奏。DE DE MOUSEは絶妙トークを封印して、薄っぺらい「雰囲気としてのジャパン」を見せ聴かせた。音響と画像を連動させることによって、観客の聴覚ばかりか視覚も奪う演奏者は、その程度に応じて場の支配者の様相を帯びてゆく。とくにそう感じさせたのは渋谷慶一郎。爆音のテクノなノイズとシャープな立体が変化を続ける画像とに聴覚と視覚は支配され、崇高さと恐怖とを感じてただひたすら身体が圧倒され続けた。高木正勝の画像もダーク色の濃いゴシックテイストで、スクリーン上の子どもや馬の体はエレクトロニックに溶解や屈折や消滅を繰り返した。恐ろしく残酷でそれでいて美しくもある映像に優しくエモーショナルな生演奏が組み合わされることで、癒しともホラーともつかない、しかし強い説得力を感じさせた。その他、RADIQ(a. k. a半野喜弘)の演奏もあった。

写真:高木正勝のパフォーマンス

2008/12/20(土)(木村覚)

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