artscapeレビュー
フランスで、ル・モンド紙『デザイン 999のプロダクト』(20巻)を連続刊行
2009年01月15日号
昨年秋10月半ば頃、パリの街並にある屋外広告としてル・モンド紙が「デザイン 999の名品」を出版するという告知が大々的に展開された。内容は、過去200年に渡って作られた重要なプロダクトの中から999点を選んでまとめたものである。この出版は、近年、日本を含めて各国で見られる「デザイン・ブーム」がフランスにも到来していることを示している。ちょうどパリにいた筆者は、創刊号(10月24日)を求めて書店とキオスクを歩き回りやっと見つけた。ほとんど完売状態であった。フランスでは、創刊号以降、毎週、最後の20巻(2月27日)まで連続して刊行される(下記URL参照)。現在、12巻まで刊行されている。この出版物は、刊行のたびに現地の書店で求めることもできるが、ネットでまとめて購入することもできる。実は、この出版には元となる本がある。イギリスのPhaidon社が2006年に出版した『Phaidon Design Classics』(全3巻)である。プロダクトの百科全書といった内容で、大判の図版とともに魅力的で適切な解説が付いている。この出版を日本語化しようという出版社が出てくることを祈らずにはいられない。
・Le
Monde du Design 999 objet cultes
・Phaidon
Design Classics
2008/12/31(水)