2020年11月15日号
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artscapeレビュー

TARO LOVE展──岡本太郎と14人の遺伝子

2011年12月15日号

会期:2011/10/25~2011/11/06

西武渋谷店A館7階特設会場[東京都]

ほとんど話題にならなかったけど、こんな展覧会やってたんだね。生誕100年の岡本太郎の遺伝子を受け継ぐアーティストたち、ということで太郎の孫の世代の会田誠、青山悟、淺井裕介、風間サチコ、山口晃らが出品。山口の《山愚痴屋澱エンナーレ》が冴えている。旧作が中心だが、日本画と西洋画の遠近法を逆転させたり、「絵画はこんなに役に立つ」と称してキャンバスを木枠から外してたき火にしたり、河原温の《日付絵画》をカレンダーにしたり、アイディア満開。会田と青山はデビュー前の初期の作品を開陳してるし、風間は移動式立体版画(?)を出している。たとえ旧作で完成度が低くても、ほかではあまり見られない実験的作品が多く、なんかトクした気分。三潴末雄氏と中世古佳伸氏のキュレーションがしっかりしているのだろう。苦情が来たため会期なかばで中止するという暴挙に出た今年初めの「シブカル展」の名誉を回復するためにも、渋谷西武はもっと宣伝すればよかったのに。いや、宣伝してまた苦情が来るのを恐れたか。見逃してしまったが、店内のエントランスや通路など数カ所でも荒神明香や若木くるみらの作品が展示されていたらしい。残念。

2011/11/03(木)(村田真)

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