2020年11月15日号
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artscapeレビュー

『カオス*イグザイル』(カオス*ラウンジ)

2011年12月15日号

会期:2011/10/22~2011/11/06

アキバナビスペースほか[東京都]

なぜか演劇祭の「フェスティバル/トーキョー」にカオス*ラウンジが入ってるので、秋葉原の第一会場に行く。いったいなにをやるんだろうと思ったら、そこはゲームセンター。クレーンゲームで玉を獲れば500円の入場料がタダになるというので、息子が2個ゲット、ぼくは1個、息子の母は0個。玉を会員証と交換して、歩いて5分ほどの第2会場へ。なんの変哲もない小さな場末のビルだが、壁に少女マンガチックなドローイングが展示してあるので間違いない。エレベータが使えないので階段で4階へ。途中3階には「あきば女子寮」なる部屋があり、のぞくと女の子がいるので思わず入りたくなるが、そこは会場ではないらしい。4階は左右の壁全面に鏡が張られ、正面、天井、床に少女マンガをモチーフにしたドロドロ状のドローイングが描かれている。5階には透明のテント内にパソコンやディスク、ペットボトルなどが散乱し、隣の部屋には映像が流れている。ビルの風情も手伝っておそろしく暗い内向的インスタレーションだ。帰りに階段で降りるときに気がついた。壁に貼ってあるマンガチックなドローイングはカオス*ラウンジの作品ではなく、あきば女子寮のものであることを。そして、ビルのなかにカオス*ラウンジのインスタレーションがあるのではなく、女子寮もドローイングも含めて、このビル全体がカオス*ラウンジのインスタレーションに採り込まれていたことを。まあおじさんとしては秋葉原という劇場都市の舞台裏をかいま見られただけでもワクワクしたわけで。

2011/11/05(土)(村田真)

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