artscapeレビュー

会田誠「美術であろうとなかろうと」

2011年12月15日号

会期:2011/11/05~2011/12/25

トーキョーワンダーサイト本郷[東京都]

これまで有望なアーティストを支援する「エマージング」シリーズを続けてきたTWSが、今度は巨匠にスポットを当てた「エマージング/マスター」シリーズを開始。その第一弾が、来年東京都現代美術館で個展を予定している会田誠だ。1階はテントを中心に雑然としたインスタレーション、つーか、ただガラクタを持ち込んで散りばめただけともいえるが。2階はダンボール紙でゴシック聖堂の装飾のようなものをつくる「カードボードギルド」と、劇団死期の部屋。そして3階は高田冬彦と林千歩による映像インスタレーションで、ハリボテと着ぐるみを多用したパフォーマンス映像だ。ワークショップやコラボレーションが多く、会田の超絶テクによる諧謔に満ちた作品を期待するとハズレだ。それは来年の都現美のお楽しみということで、今回はその予告編というか、テンポラリーな移動スタジオというか。

2011/11/08(火)(村田真)

artscapeレビュー /relation/e_00015270.json l 10017910

2011年12月15日号の
artscapeレビュー