artscapeレビュー
田中功起──ドローイング展
2011年12月15日号
会期:2011/11/11~2011/11/26
青山|目黒[東京都]
ドローイングを描いた紙が13点ほど。アート小僧ならパッと見てすぐわかる。村上三郎の紙破りパフォーマンスに、河原温のメールアート、赤瀬川原平のラベルを内側に貼ったカニ缶、野村仁の自然崩壊するダンボール箱、榎忠の半刈り……。戦後日本の伝説的な現代美術を、あたかも通過儀礼のように鉛筆でていねいになぞっている。いわく、「歴史は誰かの視点から書かれる、誰かあなたの知らないひとによって。私たちの歴史を作るために、私たち固有の視点から歴史は書き換えられる必要がある」。
2011/11/22(火)(村田真)