artscapeレビュー

東京ミッドタウンアワード2011

2011年12月15日号

会期:2011/10/28~2011/11/27

プラザB1Fメトロアベニュー展示スペース[東京都]

毎年ミッドタウン地下通路でやってるアートとデザインの2部門のコンペ。両部門合わせて1,470件の応募があり、13点の受賞作品を展示しているから、倍率は100倍以上だ。まず「都市」をテーマにしたアート部門では、チラシ広告によくある部屋の間取り図を切り抜いてつなぎ合わせ、鏡を使って増殖させた山本聖子の作品がグランプリを受賞。ほかに、アクリルミラーがもごもご歪む木村恒介や、明かりを灯したビルの模型を球状にまとめた栗真由美らの作品などがある。いずれもこぎれいにまとめていてコンペにはふさわしいかもしれないが、もっとアートならではのダイナミズムがほしかったなあ。デザインのほうのテーマは、ミッドタウン開館5周年にちなんで「5」。親指のついた5本指(?)のフォークはちょっとキモイが、道具が人間身体の延長であることを如実に示している。「ゴメンバコ」と「ごめんたい」はいずれも5面体の容器で、謝るときの贈り物として考えられたものだが、ダジャレが発想の原点だ。その他、ダイヤモンド型の角砂糖や、5文字だけの原稿用紙などウィットに富んだ作品ばかり。

2011/11/16(水)(村田真)

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