2021年09月15日号
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artscapeレビュー

モネ展

2015年10月15日号

会期:2015/09/19~2015/12/13

東京都美術館[東京都]

パリのマルモッタン美術館(正式にはマルモッタン・モネ美術館というらしい)所蔵のモネ作品に、ドラクロワの版画やルノワールなどモネのコレクションも加えた約90点の展示。マルモッタンには、モネの死後ジヴェルニーの邸宅に残されていた作品が遺贈されたため、10代後半のカリカチュアから、画家の代表作というにとどまらず印象派の代表作ともいうべき《印象、日の出》(これは別のコレクターが寄贈)、そして最晩年の抽象に近い風景画まである。目玉はなんといっても《印象、日の出》だが、思ったよりずいぶん小さく、50×65センチだからP15号程度。有名作品ほど実物より大きいと信じてしまう心理現象はなんだろう。ともあれ画面が小さいから筆触も際立っている。圧巻は最晩年の「睡蓮」「しだれ柳」「日本の橋」などのシリーズ。白内障を患ったせいか、朦朧として実体がつかめず、かといって光を捉えようとしてというのでもなく、もはやアクション・ペインティングとしかいいようのない色彩とストロークの乱舞が見られる。ここまで来るともう言葉を失ってしまう。

2015/09/18(金)(村田真)

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