2021年09月15日号
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artscapeレビュー

ベルンハルト・ハンス・ヘンリー・シャロウン《ベルリン・フィルハーモニー》

2015年10月15日号

[ドイツ、ベルリン]

竣工:1963年

ハンス・シャロウンの《フィルハーモニー》へ。内部に入るのは初めて。有機的な造形という意味では昨年訪れたアアルトの《フィンランディア・ホール》を想起させるが、もっと飾り気のないソリッドな空間である。ワインヤードの形状がホワイエにも反映し、一見複雑だが、エリア分けを示すアルファベット一文字のサインをたどると、スムーズに座席に着く。通常はいつも満席だが、風変わりなプログラムのおかげで、ベルリンフィルを聴くことができた。冒頭が映画「サイコ」の浴室における殺人シーンで有名なバーナード・ハーマンの曲である。一斉に弦楽器群が切り裂き音を奏でる箇所は、パーフェクトなピッチで音が澄み、まさに鋭いナイフだった。次曲が特に断片化の著しいシェーンベルグである。そして、ツインドラムが印象的なニールセンの四番で最後を飾る。

2015/09/19(土)(五十嵐太郎)

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