2019年11月15日号
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artscapeレビュー

2015年02月15日号のレビュー/プレビュー

ロイヤル・アカデミー展 イギリス美術の華麗なる150年

会期:2014/12/06~2015/01/25

静岡市美術館[静岡県]

18世紀後半から現在まで続くイギリスのアカデミーを振り返るものだが、毎年恒例の展覧会にかなりの来場者を動員していたのは知らなかった。ただし、有名な絵は多くなく、結果的にあまり美術史に刻まれていないが、当時人気があったのは興味深い。アカデミーには建築家のメンバーもいて、有名どころでは、ウィリアム・チェンバースやチャールズ・コッカレルらも関わっている。

2015/01/17(土)(五十嵐太郎)

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CCC展覧会企画公募 NCC 2015 第7回入賞展覧会「converters」「かつての遭遇」「Reconstruction of Memories/記憶の再構築」

会期:2015/01/13~2015/02/14

静岡市クリエーター支援センター2F・3F[静岡県]

しりあがり寿、八谷和彦らと公募の審査を担当した、CCCのニュー・クリエイターズ・コンペ2015の展覧会を見る。選考時に絞るのに困ったように、CCCで審査を担当するようになって、もっとも全体的なクオリティが高い。三企画とも異なる方法だが、見せ方を心得ている。CCCは学校をリノベーションしたものだが、椋本真理子+関真奈美+伏見恵理子+勝俣涼の「かつてとの遭遇」は、面白い場所を選び、三名の作家を批評家のテキストがつなぎながら、二部構成とする新しい手法だった。近藤愛助の「記憶の再構築」は、映像の語りが面白く、渡米した曾祖父とベルリン在住の自分を時空を超えて重ねる。

2015/01/17(土)(五十嵐太郎)

グスコーブドリの伝記

会期:2015/01/17~2015/02/01

静岡芸術劇場[静岡県]

SPACにて、宮城聡演出/山崎ナオコーラ脚本「グスコーブドリの伝記」を観劇する。宮沢賢治の童話世界を、パタパタと回転しながら、場面ごとに様々にシフトを変えるフレームの内部で展開する。特殊なのは、主人公をのぞく全員を人形(+黒子ならぬ、白子)で表現し、基本的にすべての登場人物が真正面を向く特殊な方法で表現していること。が、このルールを唯一破る演出になるだけに、ラストの火山のシーンが印象深い。

2015/01/17(土)(五十嵐太郎)

長町文聖「White Album」

会期:2015/01/16~2015/01/18

photographers’ gallery[東京都]

長町文聖は東京綜合写真専門学校写真芸術第二学科を卒業した1995年頃から、4×5インチ、さらに8×10インチサイズの大判カメラで、カラー写真の路上スナップを撮影しはじめた。それらを大きく引き伸ばして展示する個展を、東京都内のギャラリーや韓国・ソウルなどで開催し、注目を集めたのだが、2003年の個展「CUT-on white-」(東京・再春館ギャラリー)以来、活動を休止していた。今回のphotographers’ galleryでの展覧会は、実に11年ぶりということになる。
5点の展示作品は、以前とほとんど変わりないように見える。だが、仔細に見ると、以前は路上を行き交う人々のうちの誰かを、中心的な被写体として選択して画面に配置していたのだが、その所在がやや不明確になってきている。また、大判カメラ特有の被写界深度の浅さによるボケの効果を、積極的に取り込もうとしているのがわかる。作品によっては、手前ではなく後ろの人物にピントが合っていることがあるのだ。もう一つの大きな違いは、新宿や渋谷などで撮影していたのが、長町のホームタウンである東京都町田市が舞台になっていることだ。町田は都会とも地方都市ともつかない、中途半端な雰囲気の街であり、そのことが彼の路上スナップのあり方(人と環境との関係)に、微妙な、だが重要な変化をもたらしつつあることが予想できる。今回の展示はまだ中間報告というべきであり、数も少ないので、今後町田を撮りつづけることで、面白いシリーズに成長していくのではないだろうか。

2015/01/18(日)(飯沢耕太郎)

オペラ「水炎伝説」1幕3場(改訂版初演)

会期:2015/01/17~2015/01/18

神奈川県民ホール[神奈川県]

作曲が一柳彗、台本が大岡信、衣装が菱沼良樹という組み合わせにとどまらず、歌手があまり動かない代わりに、登場人物の内面を表現すべく、3名の男女のダンサーが舞台で主要な役割を果たす総合芸術になっていた。神話仕立ての物語であり、闇の永遠に対比させながら、美の儚さの概念を抽出する。

2015/01/18(日)(五十嵐太郎)

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