artscapeレビュー
2015年10月15日号のレビュー/プレビュー
Transient Material Zusammengestellt von Harald Theiss
会期:2015/09/19~2015/11/08
Haus am L tzowplatz[ドイツ、ベルリン]
奥のグループ展では、あいちトリエンナーレ2013に出品したフロリアン・スロタワも参加していた。コンクリートでつくった複数の電球を吊る、Michael Sailstorferのクルマに乗せてもらい、別のオープニングへ。
2015/09/18(金)(五十嵐太郎)
Alicja Kwade ─ Monolog aus dem 11ten Stock
会期:2015/09/19~2015/11/22
Haus am Waldsee[ドイツ、ベルリン]
2012年も訪れた一軒家をアートスペースに変えたHaus am Waldseeで、アリシャ・クワデの個展を開催していた。同日に別の二カ所で彼女の作品に遭遇したが、ベルリンの売れっ子アーティストである。アリシャ・クワデの展覧会は、ぐるっと丸めた扉に始まり、家のあちこちを横断する金管楽器風のオブジェ、鏡自身がその鏡に映る曲がった鏡、鏡像関係のオブジェ群、左右対称の配置など、会場が住宅の各部屋ならではのインスタレーションを全面的に展開する。それにしても、入場制限があるほど、長い行列が発生していた。
2015/09/18(金)(五十嵐太郎)
デイヴィッド・チッパーフィールド《Am Kupfergraben 10》
[ドイツ、ベルリン]
竣工:2007年
チッパーフィールドによるギャラリーの集合体《Am Kupfergraben 10》は、写真で説明しにくい、現地で初めてわかる傑作だった。自ら関わった新博物館ほか、周囲の歴史的建築の文脈を徹底的に読み込んだデザインや素材のモダンな空間である。また、ダン・フレイヴィンを展示していた3階は、光の効果でさらに空間の凄味を増す。
写真:上=Am Kupfergraben 10外観、下=ダン・フレイヴィン展示風景。
2015/09/19(土)(五十嵐太郎)
I.M.ペイ《ドイツ歴史博物館展示ホール》
[ドイツ、ベルリン]
竣工:2004年
I.M.ペイが新棟を手がけた《ドイツ歴史博物館》は、ちょっとクラシックだけど、ガラスと石の表情は安定感がある。展示室も、幾何学ルールをもとにつくられており、変則的な空間だったが、これを逆手にとった1945年展の会場構成が見事である。始点から各方向に進むと、ドイツのナチス政権が西欧各国に与えた惨禍をさまざまな資料とともに振り返る。日本だと、この内容の展示はすぐにクレームが来て、できそうにない。
2015/09/19(土)(五十嵐太郎)
絵画館(文化フォーラム内)
[ドイツ、ベルリン]
ドイツを中心にヨーロッパ各国の作品を陳列する。パリ、ウィーン、ロンドンの目玉美術館に比べると、やや物足りないが、それでもかなりのヴォリュームで、同時代の諸国比較の勉強になる。ただし、中心部での次回企画展設営の関係のようだが、U字の順路で同じルートをまた、そのまま帰る動線には閉口した。
2015/09/19(土)(五十嵐太郎)