artscapeレビュー
土井沙織 展「わたしのイコン」
2015年01月15日号
会期:2014/12/06~2014/12/20
蔵丘洞画廊[京都府]
土井沙織は愛知県出身で、2010年に東北芸術工科大学大学院を修了した画家。主に公募展で発表しており(個展は過去に一度)、関西では本展が初お目見えとなった。作品の主なモチーフは動物で、野太いタッチと鋭い目の描き方に特徴がある。本展のタイトルに「わたしのイコン」とある通り、動物を通して神仏のごとき超越的な存在を描こうとしているのかもしれない。どの作品も有無を言わせぬ存在感があり、時代や流行に左右されない作家になりうる才能と見た。なかでも、画廊の壁面を目いっぱい使った、天地約1.8メートル×横幅約4.5メートルの大作(画像)は素晴らしかった。
2014/12/09(火)(小吹隆文)