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はじまりは国芳──江戸スピリットのゆくえ

2013年01月15日号

会期:2012/11/03~2013/01/14

横浜美術館[神奈川県]

幕末を生きた浮世絵師、歌川国芳の展覧会。だと思って見ていくとそれだけでなく、国芳の門下生や月岡芳年、河鍋暁斎といった維新後の浮世絵まで紹介されている。と思ったらそれだけでなく、大正時代の鏑木清方による肖像画まである。ずいぶん範囲が広いなあと思ったらそれだけでなく、五姓田芳柳・義松ら五姓田一派による洋風表現や油絵まであって、いったいどこまで風呂敷を広げるのかと思ったら、最後は伊東深水、川瀬巴水、ポール・ジャクレーらによる昭和初期までのモダンな人物画や風景画まで並んでいるのだった。たしかにタイトルどおり国芳に始まる「江戸スピリットのゆくえ」を追ったのかもしれないが、裾野の広がりを眺望できてお得感がある反面、ちょっと広げすぎて焦点がボケてしまった感もある。

2012/12/18(火)(村田真)

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