artscapeレビュー
注目作家紹介プログラム チャンネル3 河合晋平博物館
2013年01月15日号
会期:2012/11/27~2012/12/24
兵庫県立美術館[兵庫県]
樹脂やプラスチック製品などを駆使して、微生物のような“存在物”(=オブジェ)や、バーチャルな生態系をつくっている河合晋平。彼にとって過去最大規模となる本展では、25種類・53点の作品が一堂に会し、彼が長年かけて構築した世界を概観することができた。会場は天井が非常に高く、小サイズの作品が多い河合がこの場所をどう料理するのか注目していたが、彼は六角ワイヤーネットやプラスチックのチューブを駆使して縦方向の広がりを強調したり、吊り下げ型の作品を投入することで問題を解決した。彼のキャリアのなかでも重要な位置を占める個展と言えるだろう。
2012/12/07(金)(小吹隆文)