2020年07月01日号
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artscapeレビュー

高田冬彦「MY FANTASIA」

2014年01月15日号

会期:2013/11/30~2013/12/28

児玉画廊[京都府]

高田冬彦は首都圏で活躍する作家だが、関西では本展が初お目見えだった。そして特大のインパクトを関西の美術ファンに残した。彼の作品は、彼自身が何者かに変装してパフォーマンスを行ない、その模様を映像や写真で記録したものだ。本展では、臀部に食虫植物を生やしてベートーヴェンの田園交響曲を指揮しながらパカパカと股を開く《VENUS ANALTRIP》や、女学生姿&恍惚の表情でワルツを舞いながら盛大なスカートめくりを繰り広げる《MANY CLASSIC MOMENTS》、日本列島の形をした男根を生やしたヤマトタケルが室内で暴れまわる《JAPAN ERECTION》、そして、歴史的に著名な女性たちの首をトーテムポール状に積み上げる様子を記録した《WE ARE THE WOMEN》(新作)が出品された。これらの作品は、表面的にはナルシシストの変態による悪ふざけにしか見えないであろう。しかし実際のところは、人間の深奥に潜む業を引きずり出す行為であり、道徳や倫理、善悪では判断しえない境地を垣間見せることである。それはまるで、真にクリエイティブなものを生み出すためには、常に自らをギリギリの地点にさらさねばならないと訴えかけているかのようであった。

2013/11/30(土)(小吹隆文)

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