2020年07月01日号
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artscapeレビュー

セント・ポール大聖堂、ザ・シャード

2014年01月15日号

[イギリス・ロンドン]

ユーロスターでロンドンへ。イタリア→フランス→イギリスと離れるにつれ、古典主義のプロポーション感覚は少しずつ崩れていくのだが(震源地を正統とした場合。だから、日本やオーストラリアだとさらに変形)、クリストファー・レンのセント・ポールは本格的である。同時代に一目置かれていたことも、うなづけよう。2年前に訪れたときは建設中だったレンゾ・ピアノの超高層ビル、シャードが完成していた。ロンドンとしては圧倒的な高さなので、遠くからも尖った三角形のシルエットがよく映える。この感じは、平壌で見た柳京ホテルを思い出す。高層ビルが多いなかのひとつではなく、ひとつだけ抜きん出ているからだ。とはいえ、全体的にハイテク系建築は、ロンドンの古い街並みとなじんでいると思う(チャールズ皇太子はかつて非難したけど)。久しぶりにマイケル・ホプキンスのブラッケンハウスの前などを通りつつ、あちこちにスケールを小刻みに分節したガラスの現代建築が増えていることを改めて感じた。

写真:上から、《セント・ポール大聖堂》、レンゾ・ピアノ《ザ・シャード》、マイケル・ホプキンス《ブラッケンハウス》

2013/12/29(日)(五十嵐太郎)

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