2020年07月01日号
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artscapeレビュー

フクシマへ門を開く─福島第一原発観光地化計画展2013

2014年01月15日号

会期:2013/12/24~2013/12/28

第1会場ゲンロンカフェ、第2会場ゲンロンオフィス[東京都]

福島第一原発観光地化計画展2013を見るために、初めてゲンロンカフェを訪れた。五反田らしい雑居ビルの屋内で、世界地図の中で福島への軸線を示す床の上にふくしまゲートヴィレッジの模型、梅沢和木によるツナミの塔とその前身となる作品アキハバラ3000、新津保の写真など、所狭しと作品が並ぶ。思想が核となり、美術、建築、映像、写真の分野を横断する展。詩人がテクノロジーに可能性を見出す未来派宣言を行ない、絵画、彫刻、音楽、建築などが未来派を展開したことを思い出す。言葉と美術が前のめりのアヴァンギャルドに対し、建築は少しクラシックな軸線を入れるのも、サンテリア的か。いったん外へ出た、第2会場のゲンロンオフィスでは、ゲートヴィレッジを、窓から見下ろすホテルの一室に見立て、原発麻雀化計画の卓と梅沢の絵を置く。梅沢の絵は、写真で見るより、実物の方がテクスチャーが感じられて好印象だった。藤村龍至のふくしまゲートヴィレッジは、メンバーのアイデアを集合させながら、再編成したもので、丹下・メタボリズム的なアーバニズムと、現代のショッピングモール的商業・観光を融合している。中国ならすぐにできそう。また事故博物館の造形は、神社を下敷きとし、棟の千木と鰹木を超線形プロセスで設計していた。

2013/12/24(火)(五十嵐太郎)

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