2020年07月01日号
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artscapeレビュー

高橋耕平 個展 HARADA-san

2014年01月15日号

会期:2013/12/06~2013/12/27

Gallery PARC[京都府]

反復や複製から発生する小さなズレや比較をテーマにした映像作品で知られる高橋耕平が、一風変わった新作を発表した。それは、「はらださん」という京都の美術関係者の間では有名なアート・ウォッチャー(コレクターではない)の日常と個人史を追った、約1時間のドキュメンタリー形式の映像作品である。会場には、1枚の白い板が立ち、片面に映像が投影され、反対側には「はらださん」の個人史が年表として提示される。しかし、彼が語る言葉にせよ、年表にせよ、それが真実だと裏付けるものは一切ない。だとしたら、人間は何を見て、何を知っているというのか。そんな根本的疑問とともに、ドキュメンタリーという形式が鑑賞者の認識をステレオタイプ化させる可能性についても考えさせられる作品だった。

2013/12/13(金)(小吹隆文)

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