2020年07月01日号
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artscapeレビュー

佐竹龍蔵 展「紙と絵具と絵画」

2014年01月15日号

会期:2013/11/22~2013/12/04

gallery near[京都府]

佐竹龍蔵が描くのは、真っ直ぐにこちらを見つめる無垢な少年少女たちだ。その表情は複雑で、微笑んでいるのか、不安気なのか、何かを訴えたいのか、解釈は見る人ごとに異なるだろう。逆に言うと、複数の解釈を許す許容量の広さこそが作品の魅力である。また、彼の画法は点描の一種であり、平筆で薄い単色を置く行為を延々と繰り返して描かれる。そこには線も面もなく、あるのは色彩(=光)の集積のみである。本展では、作品展示だけでなく、佐竹自身が会場に詰めて公開制作も行なわれた。水のように薄い絵具が紙の上に置かれ、徐々に染み込んでいく。その様子は、まるで光が水と絵具に化身して紙に同化するかのようであった。

2013/11/30(土)(小吹隆文)

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