2020年07月01日号
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artscapeレビュー

秋山陽 展

2014年01月15日号

会期:2013/12/03~2014/01/25

ARTCOURT Gallery[大阪府]

陶による立体造形で知られる秋山陽の大規模個展。3つのシリーズ作品が出品された。《放卵のかたち》は、初期の黒陶技法による造形(現存しない)を自身の根幹として、改めて制作したもの。10点あり、幾何学的形態と有機的形態が絶妙のバランスで融合している。2003年から発表している《Metavoid》は、物質性を前面に出した存在感たっぷりの大作で、作品が内包するvoid(中空)と作品と空間認識の関係で生じるvoidの両方を意識させることを主眼としている。5点が出品された。そしてもうひとつはモノタイプ版画《交信》44点で、自宅周辺で採集したクモの巣を版にした異色の作品だった。これら3つのシリーズを通して、1970年代から現在に至る秋山の造形思考が見て取れたのが本展の収穫である。広大な展示スペースを持つ画廊ならではの、優れた企画展だった。

2013/12/05(木)(小吹隆文)

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