artscapeレビュー

磯崎新 都市ソラリス

2014年01月15日号

NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)ギャラリーA[東京都]

会期:[第一期]2013/12/14~2014/01/13
 [第二期]2014/01/15~02/08
 [第三期]2014/02/11~03/02
ICCの磯崎新「都市ソラリス」展へ。内容は、1960年代から2010年代までの半世紀にわたる都市への思考と実践の軌跡を紹介するもの。ICCとしては海市から約15年後の区切りにあたる。現在のプロジェクトが、中国に集中していることがよくわかる。またコンピュータ・エイデッド・シティや都庁舎のコンペ案など、木の模型が本当に劣化せず、きちんと残るものだと改めて感心した。磯崎新、高山明、宮本隆司らと、ソラリス展のトークセッション「都庁」に出演する。戦後、モダニズムは民主主義の建築となり、丹下は水平のピロティ型を確立、佐藤武夫は垂直の塔型という庁舎のプロトタイプを提出するが、新都庁において、丹下はポストモダンの双塔に変わったのに対し、磯崎案は斜めのネットワークをもち、大きな広場空間を内包したと言えるのではないか。

2013/12/21(土)(五十嵐太郎)

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